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マスクの肌荒れ、ごわつき・ザラつきどうしたらいいの?

美容

2022.01.10

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急激に気温が低下する冬は、肌が乾燥しやすい季節。肌のごわつきやザラつきが気になる方も多いのではないでしょうか。ところで、昨今のマスク生活ではまるでスチーム美顔器のように一日中肌が湿った状態なのに、乾燥は酷くなるばかり。不思議ではありませんか?

今日は、冬に特に気をつけたいマスク肌荒れのメカニズムと対策についてお話したいと思います。

 

「マスクで保湿」は逆効果!?

マスクをしていると、呼気によってマスク内の湿度が上昇します。そのことでが保湿されている」と感じる方がいますが、これは間違いです。

実は、角層は水分が多すぎるとバリア機能が低下してしまう性質があります。例えば、長い時間お風呂に入っていると指の先がシワシワになってしまいますよね。角層が膨潤し、水分が逃げやすくなってしまっている状態です。この状態でマスクを外すと、急激に湿度が低下し、肌の水分が蒸発しやすくなってしまいます。とあるメーカーの研究によれば、マスクの着脱による温湿度変化は、四季の変化に匹敵する過酷な環境変化を一日に何度も肌に与えていることに等しいのだそうです。

 

マスク生活でごわつき・ザラつきがひどくなるのは何故?

マスク生活も3年目を迎えマスク自体には慣れてきた一方で、肌荒れに悩まされ続ける人は少なくありません。何故これほどまでにマスク荒れが続いてしまうのでしょうか?マスク内の湿気でふやけた角層がこれまたマスクによって摩擦されると、角層が剥がれ、刺激を受けやすくなります。すると、肌が防御反応として細胞増殖を急いで行ない、角層を分厚くして肌を外界刺激から守ろうと働きます。ところが、急ピッチで作られた肌は未熟な細胞ばかり。細胞が小さくふっくらしていない上に、バリア機能が低いために肌の水分を保つことが出来ません。そのため、肌は乾燥し、ごわつきやザラつきとして感じられるのです。

 

ごわつき・ザラつき対策にピーリングはNG!

肌がごわついていると、ピーリングなどの物理的なケアで角質を取り除いてしまいたくなります。ところが、バリア機能が低い肌の角層を取り除けばさらなるバリア機能の低下を招き、ますますターンオーバーの質が低下してしまうことになります。ーリング後は確かにつるっとした肌感は得られるものの、それは一時的。どしっかり保湿をしなければ、肌状態の改善は難しいと言えるでしょう。

 

マスク荒れのケアにおすすめ「抗炎症」「エモリエント」

では、ごわつきやザラつきを感じられる肌荒れのケアは、どのようにすれば良いのでしょうか?私のおすすめは「抗炎症」と「エモリエント」です。肌は刺激を受けると、“炎症”が信号となって肌に様々な悪影響を及ぼします。そこで、普段のスキンケアから抗炎症成分を取り入れることで、肌荒れを抑制するのがおすすめです。抗炎症成分として有名なのは「グリチルリチン酸ジカリウム」、「アラントイン」、「トラネキサム酸」の3つですが、その他にも有名なCICAこと「ツボクサエキス」や「カンゾウ根エキス」などがあります。医薬部外品であれば「抗炎症」と表記することができますが、一般化粧品では記載ができないため全成分表示を見ながら目的の成分が配合されているか確認しましょう。尚、トラネキサム酸は医薬部外品にしか配合できないため、この成分がお好きな方は薬用化粧品をセレクトしましょう。

もう一つは「エモリエント」。主な成分としては肌に蓋をする役割をする油分が挙げられます。肌の水分を逃さないことはもちろん、マスク内の過度な湿気から肌を守ることにも繋がります。エモリエント効果が高いのはワセリンやシア脂。特にワセリンは刺激性が非常に低く、多くの方が安心して使える原料なのでおすすめです。

【参考コラム】
◆抗酸化作用の化粧品はなぜ無いの?酸化から肌を守る賢い選択
URL:https://furimestyle.jp/column/beauty-18/

◆「保湿」の2つの意味、“モイスチャー”と“エモリエント”とは?
URL:https://furimestyle.jp/column/beauty/

 

まとめ

肌が荒れている時は美白やエイジングケア等の攻めの美容は控え、守りに徹して肌状態をコントロールすると、きれいな肌を保ちやすくなります。マスク荒れ対策に是非お試しください。

※肌疾患を伴う場合には化粧品で治そうとはせず、皮膚科を受診ください。

Written by 理系美容家かおり

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