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教えて!マスクニキビの正しいスキンケア方法
美容
2022.07.15
マスクによる肌トラブルは一年を通して増加しています。梅雨が明け蒸し暑い日が続くにも関わらず、まだまだマスクが外せない日が続きそうです。
特に夏になるとニキビやベタつき、毛穴のつまりなどの“皮脂関連”のトラブルが増加する傾向があることも報告されています。
一体、マスクの中で肌はどのようになっているのでしょうか。対策と一緒にご紹介したいと思います。
夏の肌荒れ要因①マスク×湿度
マスクを付けていると、マスク内の湿度は呼吸に合わせて乱高下することがわかっています。その差は約30%!目まぐるしい環境変化がマスクの中で起きていることになり、肌にとって過酷な状態です。
マスク内が呼吸などの蒸気で満たされると「保湿されている」と感じられる方もおりますが、実は皮膚がふやけてバリア機能が低下し、普通肌の方でも肌が敏感になったり、乾燥したりなどすることで肌荒れに繋がる恐れがあります。
夏は汗も合わさってかなりマスク内湿度が上昇しやすいです。適度に口元の換気をして湿気から守りましょう。
夏の肌荒れ要因②マスク×温度
マスクをつけていると、5分という短い時間の間で平均3.4℃のマスク内温度が上昇したという実験結果があります。それに伴い皮膚温が上昇すると、皮脂の粘度が低下し流れやすくなることで、ニキビや毛穴づまりなどの皮脂トラブルを誘発する要因になります。意外ですが、皮脂の分泌量は変わっていません。
また、マスク内では皮脂の分解物“遊離脂肪酸“が多くなっていることがわかっており、これがニキビや毛穴悩みの要因となることも。
マスクと皮脂による肌トラブルは、「マスクネ(マスク+アクネ)」という造語が作られ世界中で知られているほどです。
最近は、温度が高い状態では肌の免疫細胞のはたらきが低下することもわかっており、肌トラブルを引き起こすともとに戻るまで時間がかかってしまう懸念があります。
夏は特に気温が高くなるため、マスクが不要な時にはできるだけ外しておくことでおくようにしましょう。
スキンケアとしては、肌の保湿をしながら冷感を感じられるミストタイプの化粧水の使用や、夜のお手入れ時にシートパックなどで火照った肌をひんやり鎮静させるのもおすすめです。
夏の肌荒れ要因③マスク×摩擦
マスクを付けると、必然的に肌が擦られてしまいます。特に口元はよく動かす部位なので、喋るたびに細かな摩擦を受け続けていることに。
体に比べて薄い顔の角層は、摩擦によって剥がれやすくなる上に、高温・多湿のマスク下では角層が膨潤し、さらに摩擦の影響を受けやすいことがわかっています。
摩擦によって擦られた肌は、角層がダメージを受けバリア機能が低下し、ターンオーバーが乱れやすくなります。そのことで、乾燥や敏感肌、ニキビなど様々な肌トラブルを起こしやすくなってしまうのです。
マスクをしている以上、摩擦は一年中受けており、肌が敏感になったと感じる人が増えています。一番の対策はマスクを外す時間を増やすことですが、難しい場合は化粧品を上手に使いましょう。
マスクニキビ対策におすすめのスキンケア
やさしい洗顔料で肌負担を減らしましょう
大人ニキビができる方はバリア機能が低下している可能性が。そのため、洗顔はアミノ酸系などのやさしいタイプがおすすめです。
クレンジングはメイクに合わせるのが一番ですが、洗浄力が程よく穏やかでW洗顔不要のやさしいクレンジングとしてFURIME スキンケアクレンジングがおすすめです。
肌荒れしている時は、できるだけライトなメイクで肌の負担を減らしましょう。
FURIMEスキンケアクレンジングの黄色の液体は、保湿・整肌成分として配合した植物成分の「オウレン根エキス」の色ですが、この成分をググってにみると新しい発見もできます。
抗炎症成分が有効成分となっている保湿アイテムを選択しましょう
保湿ケアとしては“守り”のケアを選びましょう。「グリチルリチン酸2K」や「アラントイン」などの抗炎症成分が有効成分となっている薬用コスメがおすすめです。バリア機能低下による肌荒れから守ってくれる成分です。
また、油分を補うアイテムも必須です。ニキビだからといって油分を避けてしまうと、バリア機能が低下した肌は水分をキープすることができません。使用感が良いものあれば大丈夫。しっかりお肌に蓋をしてあげてください。
UVケアでニキビ跡ができにくい肌に整えましょう
意外かもしれませんが、ニキビでお悩みの方に紫外線対策はとっても重要です。UVケアは、ニキビ跡ができにくいようにしてくれるだけでなく、肌のターンオーバーを整えるために大変重要です。
また、ファンデーションをすることで摩擦をやわらげてくれることも。マスクをしているとサボりがちなベースメイクですが、やさしい洗浄料で洗うことができるファンデーションを使いましょう。
「マスク生活に慣れてきた」という声がある一方で、マスク肌荒れに悩む方はまだまだ多くいらっしゃいます。マスクと上手く付き合いながら、肌と健康を守りましょう。マスク関連のコラムも合わせてご覧になって下さい。
《関連コラム》
◆「ノーファンデ」の落とし穴。マスク時代こそファンデが味方!
◆マスクの肌荒れ、ごわつき・ザラつきどうしたらいいの?
Written by 理系美容家かおり
(参考)
・上田ら(2021).COVID-19感染防止のための衛星マスク着用による皮膚形状への影響、第86回SCCJ研究討論会
・アモーレパシフィック ニュースレター(2022)「マスクを着用すると短時間で乾き及び赤みなどの皮膚変化を誘発することを確認」
・資生堂 プレスリリース(2022)「マスク内は常に季節の変わり目状態であることを発見 マスクと仲良く肌づきあいする 3 つのポイント」