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アレンジ自由自在!「酒粕」で美肌と健康を手に入れる

健康・栄養

2023.02.27

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関西地方では、冬と言えば馴染みがある、家庭料理の粕汁。地域によって、具材に違いはありますが、根菜、鮭や豚肉などがはいります。具沢山で栄養をたっぷり摂ることができますが、酒粕をつかっているので腸活にもなり、美肌や生活習慣予防にもつながります。

今回は、栄養豊富な酒粕を紹介します。

酒粕とは

酒粕は、日本酒を造る際にできる副産物です。日本酒は、米・麹・水をいれて、酵母の力で発酵させて造ります。日本酒になる前段階のもろみは、日本酒と酒粕が一緒になっている状態です。

発酵期間が終わると、もろみを搾り、日本酒と酒粕を分けるために絞り出す工程にはいります。この段階で酒粕は産まれます。絞った後の酒粕にも、アルコール成分は含まれています。

酒粕の形状と特徴

スーパーなどで販売されている酒粕は、3つの形状があります。

板粕

板粕は、四角い板状の酒粕で、比較的手に入りやすいです。そのまま使うには固いため、使う際には、ペースト状にすることをオススメします。

酒粕1:水1を鍋に入れてしっかり混ぜて加熱するだけで手軽に作れます。もっと簡単に作りたい場合は、電子レンジで加熱する方法もあります。

ばら粕

ばら粕は、柔らかくて、綺麗な板状にならなかった酒粕です。板粕よりは、柔らかく溶かしやすいため少量から使うことができます。

練り粕

練り粕は、板粕やばら粕を踏み込んで、練って柔らかくしています。ばら粕よりもさらに柔らかいため使いやすいです。熟成された練り粕は、板粕やばら粕に比べると、茶色でコクや甘みが増しています。

酒粕の栄養と効能

日本酒の搾りかすとはいえ、酒粕は栄養がたっぷり。必須アミノ酸やビタミンB群、ミネラルなどが含まれており、美肌づくりや健康に欠かせない栄養素が含まれています。

①レジスタントプロテイン

たんぱく質の一種ですが、食物繊維と似た働きをします。胃で分解されずに腸内に残っている脂を取り込んで、体外へ運び出します。コレステロール値の低下や肥満予防に役立ちます。

➁食物繊維

酒粕には、酒粕100gあたりに約5.2gの不溶性食物繊維が含まれています。不溶性食物繊維は、蠕動運動を促し、便のカサを増やす働きがあります。

善玉菌のエサになるオリゴ糖も含まれているので、腸内環境が整います。便秘解消の働きがあるため、ダイエットや美肌効果も期待できます。

③葉酸

ビタミンB12 とともに赤血球をつくります。また、女性ホルモンのバランスを整える働きがあるため、生理痛や更年期障害の緩和にも期待できます。

さらに、新陳代謝を高める働きがあるため、肌のターンオーバーを促進してくれます。血行促進にも役立つため、くすみや肌荒れの改善にも期待できます。

④ペプチド

酒粕に含まれるペプチドは、肝臓の抗酸化力を高め、肝臓の保護、血圧上昇を抑制する働きがあります。

⑤アデノシン

アデノシンは、血管の収縮を抑え、血管拡張作用の働きがあります。体の末端まで血行がよくなるため、肩こりや頭痛、冷え性などの症状を緩和します。

最後に

酒粕を手軽に食べるなら、粕汁や甘酒です。しかし、独特の香りが苦手という方は、調味料として使ってみてはいかかでしょうか。特に、乳製品が苦手な方は、酒粕を使うことでコクや風味を出すことができます。

豆乳に酒粕を加えてシチューやグラタンに、粕床で肉や魚、野菜を漬けこむなど料理のアレンジが自由自在です。味噌と酒粕を混ぜたものに、水切りした豆腐やモッツアレラチーズを漬けるとおつまみの完成です。

美肌と健康にぴったりの酒粕を生活にも取り入れてみてくださいね。

Written by 管理栄養士てるみん(instagram ID:@daisy_commune)

 

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