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今が旬のニラ!アリシンを料理で活かて体を整えよう
健康・栄養
2023.04.03
何かと忙しい3月と4月は環境が変わる季節、花粉症や寒暖差にやられて疲れてはいませんか?今回は、疲労回復と言われている「ニラ」についてご紹介します。
ニラの旬と種類
ニラは、スタミナ料理として紹介されることもあり、夏が旬だと思うかもしれません。実は、私たちがよく目にしている、細長くて、扁平な緑の葉をしている「葉ニラ」は、今が旬で3~4月がおいしい時期です。ニラは、根を残して刈り取れば、年に3回は収穫ができますが、春の出始めは、香りが強く葉も柔らかいことが特徴です。他に、日光を遮断して栽培する味も香りも淡泊な「黄ニラ」、ニラの蕾と花茎をたべる食用の「花ニラ」があります。
ニラの栄養と効能
緑黄色野菜に分類されるニラは、ビタミンやミネラル、食物繊維などをバランスよく含んでいます。ここでは、代表的なニラの栄養素と効能を説明します。
β-カロテン
ニラに含まれるβ―カロテンは、野菜の中でもトップクラスの量だと言われています。体内でビタミンAに変換され、目や鼻などの粘膜を保護し、肌に潤いを与えてくれます。また、抗酸化作用も高いです。
ビタミンE
強い抗酸化作用があり、皮膚の代謝をアップさせる働きがあります。シミやそばかす、肌荒れ防止などの美肌作りにも役立ちます。
食物繊維
ニラに含まれている食物繊維は、不溶性食物繊維が大半を占めています。便のカサを増やし、腸を刺激し、スムーズに排便します。
葉酸
葉酸は、ビタミンB12と共に、赤血球を造るために必要な栄養素です。葉酸が不足すると貧血を起こす原因につながります。
アリシン
アリシンは、ニラに含まれる香気成分です。アリシンは、強い殺菌作用で病原菌から体を守り、免疫力を高めます。他にも、疲労回復、代謝アップ効果、血行促進し、冷え性や肩こりなどの改善、唾液や胃液の分泌を促す働きがあるため、食欲増進効果にも期待できます。また、抗酸化作用が高いので、生活習慣病の予防にもなります。
アリシンを効率よく摂るには?
料理をする際に、ニラに含まれるアリシンを効率よく摂るためのポイントを3つ紹介します。
根元は細かく刻む
ニラの根元には、葉先よりも多くのアリシンが存在します。そのため、根元の切り落としはできるだけギリギリで捨て、白い部分を細かく刻みます。ちなみに、葉先には、ビタミンが豊富です。ビタミンは、切断されることで流出してしまうので、ざっくり大き目に切ったほうがよいです。
ビタミンB1が豊富な食材と組み合わせる
体のエネルギーを生み出すビタミンB1は、アリシンと一緒に摂ることで、体内に長くとどまり、疲労回復に役立ちます。豚肉やレバー、卵などビタミンB1を豊富に含む食材と組み合わせることがベストです。
油と一緒に料理する
アリシンは、熱に弱いですが、油と一緒に料理することで、アリシンが分解されにくくなります。ニラレバの炒め物や、生姜などの薬味とニラ、油を組み合わせたタレなどはおすすめです。
最後に
春は、1年を通して寒暖差が大きく、気温の変化についていこうと体は、交感神経優位の緊張状態になります。この状態は、疲れを溜めやすく、体が冷えたり、免疫力も下がりやすいです。そんな症状に、ニラはピッタリの食材です。鮮やかな緑が、料理の見た目を引き立てて、おいしく魅せてくれます。ニラからパワーをもらって、体を整えていきましょう。
Written by 管理栄養士てるみん(instagram ID:@daisy_commune)